FC岐阜GK高木義成の倒れ芸が美しい

FC岐阜GK高木義成の倒れ芸が美しい

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FC岐阜GK高木義成の倒れ芸が美しい

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サッカーというスポーツでは数十試合に一度あるかないかの目の覚めるようなスーパーゴールが決まったりします。GKにはどうすることもできない、完全にお手上げ状態の美しい得点。


そんなスーパーゴールを一段と際立たせる要素があります。それは「GKの倒れ方」です。時には唖然と、時には絶望的に。大事なのは「こんなの取れねえよ」という雰囲気を最大限に出し「もう終わったんだ....」と体いっぱいで表現することです。


この「倒れ芸」がとても上手なGKが日本にはいます。その代表的な選手として思い出されるのは現在京都サンガで活躍する菅野孝憲です。





彼が柏レイソル時代に魅せたこの倒れ芸は一躍伝説となりました。クラブワールドカップという大舞台でネイマールが放った美しい放物線を絶望的な倒れ方で際立たせ、ネイマールの名前を全世界に轟かせる手助けをします。そう、彼がバルセロナへ移籍できたのも菅野の倒れ芸があったからこそ。



この倒れ芸にはいくつか種類があると言われています。菅野が得意とする後方転倒型が有名ですがそれ以外にも



膝から崩れ絶望型




見送り徐々に崩れ型




絶望的仁王立ち




などなど色々な倒れ芸があり、適切なタイプを選択することでスーパーゴールを際立たせています。大事なことは「GKにはノーチャンス」であること。選手の質の問題ではなく、誰であっても止めれないだろうゴールでこそ倒れ芸は真価を発揮します。


ギリギリ届かない程度の美しい姿勢での横っ飛びを倒れ芸に含めるべきだという声をよく聞くことがあるのですが、それについては倒れ道において邪道とされています。「ボールに反応できるのであれば飛びついたときに届く選手もいるはずだ」という教えから、こういった場面は良しとはされておりません。大事なことはGKにとってノーチャンスであることです。



さてここからが本題。先日のFC岐阜対ロアッソ熊本の試合はアディショナルタイムを5分経過した後半50分、最後のワンプレーでどんなGKでも止めれないようなスーパーゴールが決まりました。





そのときゴールマウスを守っていたのはFC岐阜の高木義成選手。一部ではのうりんおじさんと呼ばれているらしいのですが、そんな彼の倒れ芸が新境地を開拓していたのではと自分の中で話題に。





分類をするのであれば「内股膝崩れ落ち型 絶望を添えて」でしょうか。AT5分表示の95分にGKにはどうすることもできないあり得ないシュートを放たれ、このゴールで敗北が決定した場面を象徴的に体現している100試合に一度あるかないかの素晴らしい倒れ芸でした。





繰り返しますが大事なことは「GKには無理」ということです。タイミングを外されたりまず届かないようなところへシュートされたり、GKが反応できずにゴールを決められたときに倒れ芸は輝きます。





このようなスーパーゴールをより一層際立たせるGKの反応。決してGKの能力がどうのということではなく、「このGKでも反応できないなんて」というゴールした側を褒め称えるときにGKの倒れ方がゴールの凄さを際立たせるのだと思います。

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