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ザッケローニの財産とアギーレのたしかな手腕【アジアカップ日本代表GS個人採点】

ザッケローニの財産とアギーレのたしかな手腕【アジアカップ日本代表GS個人採点】

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ザッケローニの財産とアギーレのたしかな手腕【アジアカップ日本代表GS個人採点】

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アジアカップ2015で日本代表は「大人」ぶりを見せつけ、3試合7得点無失点で1位突破を決めた。若手~ベテランのバランスが良く、経験値の違いもあってかほとんど隙のない戦いをしていた。そんな3試合での個人採点をやってみます。グループステージトータルでどうだったのか。


川島永嗣 6.0

それほど川島の出番が多かったわけではないのだが、そんななかでも集中を切らさずにたまに訪れたピンチを無難に対処していた。気になる点としては、ほとんど攻撃の組み立てには参加していなかったこと。日本の最終ラインまで激しくプレスをするチームが無かったということもあるが、そうなったときにどこまでできるのか。ポーンと蹴って相手ボールになってしまうようでは黄色信号。いかにボールを大事にできるかに注目。

吉田麻也 6.5

まだ「貫禄がついた」というほどではないが、日本の最終ラインを安定させることができていたかと。最前線にしっかりとボールをキープできる選手がいないこともあってか、ロングフィードを蹴る回数は少ないように感じた。まあ後ろから繋いでも深いところまで持って行けたということもあるが。次からは1発勝負の戦い。そこで最終ラインを落ち着いて統率できるかが注目。

森重真人 6.0

ヨルダン戦では口から出血してしまうほどの接触プレーがあったが、その後もプレーを続けたところをみると大丈夫そう。3試合を通してだが、うまいプレーもあるがミスも少し目立ったかと。まだ致命傷とはなってないが、相手のレベルがあがったときには気をつけないと。というわけで吉田よりも点数を下げたが、本当の見どころはこれから。

長友佑都 6.5

試合中に問題点を修正していく能力が高いなあと感心しました。とくにヨルダン戦。前のウィングが乾でほぼ固定されてきたのもあってか、必要な時に必要な場所へ適切なタイミングで動けていたように思います。

酒井高徳 5.5

1試合目は本当によろしくないパフォーマンスだったのですが、だいぶ改善されてきたと思います。ヨルダン戦ではちゃんとリスクを考え、落ち着いてゲームに入っていたかと。ただ、次の試合からは日本も当然研究されてきます。今大会日本があげた得点の、ほぼすべてが左サイドの崩しからゴールしているんですね。つまり右サイドの崩しが起点の場合はまだ1点も決まっていません。当然相手は日本の左サイドを封じる戦術をとると思うので、そこで右サイドに期待がかかります。どちらのサイドからもゴールにつながるようになることが、さらに日本代表が強くなるポイントだと思います。

長谷部誠 6.5

今大会はアンカーで起用されている長谷部。想像以上に出来がよく、森重や細貝、その他数名がテストされましたが、合格点を与えれる結果を出したのは長谷部だけかなと。あと、長谷部がこのポジションに落ち着いたことで、日本は「相手に合わせて試合中にピッチ上で修正していく」ことが上手になったと思います。これまでの日本代表にはなかなか見られなかった特長。ただ、これまで攻められる回数が少なかったこともあって、長谷部が守備で釣り出されたときのカバーという課題は残ったままで、そこをどう修正していくのか注目です。

遠藤保仁 8.0

「ヤットジャパン」という言葉がふさわしいかと。やっぱり全然違いますね。歴代の日本代表で、彼のレベルに到達できた人はおそらくいないのでは。それだけ絶対的な存在になってます。いや、なってしまった。これはいいことでもあり、良くないことでもあります。ザックの財産とアギーレの手腕が融合し、遠藤がまだ使える状態という「おいしい時期」の日本代表。今後の流れを考えると、本当にヤットの財産を今いる選手たちが少しでも受け継いでほしいなあと思います。

香川真司 7.0

試合を重ねるごとによくなってきたと思います。身体のコンディションやメンタルということよりも、いちばんは「理解」できてきたのが大きいのかと。自分に与えられた役割を理解し、そのなかで自分の持ち味をどう活かしていくのか。それがはっきりと見え始めてるのではないでしょうか。ただしヨルダン戦ではゴールを決めたものの、消えてる時間帯もわりと多かったように思います。そういう改善点を克服できてくれば、さらに状態はよくなるのでは。

乾 貴士 6.5

今大会で覚醒すると予言した乾くん。どんどん良い状態になってきたのでは。正直、イラク戦の後半で守備をさぼった直後に交代させられたときは「まずい」と思ったのですが、どうやら2番手がもっとまずい状態だった模様で、ヨルダン戦でも無事に先発できてました。ただ、現段階では「消去法で一番手」だと思います。カードの累積の関係もあって、次の試合でも先発かはわかりませんが、出場時間が増えればその分状態も良くなっているように見えるので、今後に期待。

本田圭佑 6.5

公式に「ポスト4発も今大会最多!」とネタにされていた本田さん。初戦はかなりひどい出来でしたが、随分と改善されたように思います。ちなみにイラク戦で試合終了間際に交代したのですが、本田圭佑が先発し途中交代したのは2013年のコンフェデ杯ブラジル戦(0-3)以来でした。580日ぶりくらい。つまりあれは「本田も悪ければ外す」というメッセージなのかなと。アギーレにそういう変な思いはないのでしょうけど。けどそれが健全な状態であり、正しい選択なのかな。ただ、そのうえで交代なんて必要のない本田圭佑になることを期待しています。

岡崎慎司 7.5

アジアカップではまだ1得点の岡崎ですが、貢献度ではかなり高いかと。彼が動いてできたスペースを周りが上手に利用して得点が生まれているので、やはり欠かせない選手。どうしても岡崎の動きに相手守備陣がつられてしまうので、周りの選手の得点が増えるんですね。前田とは少しタイプが違いますけど、前回のアジアカップでの前田のような存在に岡崎もなってきました。

清武弘嗣 5.5

あかん。

武藤嘉紀 6.0

ヨルダン戦で香川へアシストをして、やっと結果を残した武藤くん。こういう積み重ねが、今後の戦いでも活きてくるはず。主力メンバーだけでこの大会を制することができるかというと「NO」で、必ずヒーローが誕生するもの。誰になるのかはわかりませんが、その選手が武藤くんであってほしいなあと少しだけ思ってます。

アギーレ 8.0

ブラジルW杯から半年ほどで開催されたアジアカップ。当然チームを作る時間が足りず、ザックが残した財産を上手に活用して戦っているアギーレ。特に目立つのは、選手交代の確かさ。時間帯や選手の特徴、試合の状況などを考えると素晴らしいカードの切り方だと思います。こういう現役バリバリで監督としての勘や判断が衰えていない監督を呼べたというのは日本にとって幸運だったと思います。そして、ザッケローニが細部までつめたチームを、ある程度開放することで個の能力を上手に引き出している印象。今後も、それほど判断を間違えるということは考えにくく、残された課題は「運」でしょうか。彼にどれほどの運が残っているのかに注目。

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